今回は、わたしが『みんなの日本語初級』の授業で使っている(使っていた)例文(第21課〜第25課)をご紹介します。
全ての文型をカバーしているわけではないので、ご了承ください。また、インドネシア、特にイスラム教徒が多い町での状況を反映した例文が大半です。そのまま使うのが難しい場合でも、例文づくりのヒントになれば幸いです。
目次の例文をクリックしていただければ、補足説明もご覧いただけます。
なお、最近はわたし自身、『みんなの日本語初級』を使って授業をすることはほぼなくなり、代わりに『まるごと』をよく使っています。
第21課
1.Angkot/Opletを降ります。「Kiri, Bang」と言います。
「Angkot/Oplet」は乗り合いのミニバス。地方によって呼び方が違います。
降りるときは、「Kiri, Bang(直訳:兄ちゃん、左)」と言います。インドネシアも車は左側通行なので、「左」という言葉が使われています。
2.ジョコウィさんは、Gotong Royongは大切だと言いました。
「ジョコウィさん」は大統領。「Gotong Royong」は「みんなで協力する」ぐらいの意味です。
大統領就任式のスピーチでそう言ったそうです。
第22課
1.Kiroboはトヨタが作ったロボットです。/ Kiroboは日本語がわかるロボットです。
「Kirobo」というロボットのビデオを見せてから、例文を提示しています。
2.わたしは小さくなる傘を持っています。
日本の折り畳み傘を見せてから、例文を提示しています。
3.わたしは掃除するロボットがほしいです。
ルンバなどのビデオを見せてから、例文を提示するとスムーズかと思います。
4.インドネシア人はラケットを使うスポーツが上手です。
バドミントンや卓球など、全く勝てる気がしません……。
「ラケット」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「raket」と、ほぼ同じです。
第23課
1.バイクに乗るとき、ヘルメットをかぶります。
かぶってない人も多く見かけますが……。
「バイク」「ヘルメット」は未習なので、事前に導入しています。それぞれ、インドネシア語で「motor」「helm」です。
2.Angkot/Opletをおりるとき、お金を払います。
「Angkot/Oplet」は乗り合いのミニバス。地方によって呼び方が違います。お金は降りる直前に払うことが多いです。
3.ここを押すと、お湯が出ます。/ ここを押すと、冷たい水が出ます。
ウォーターサーバーの写真と一緒に、例文を提示しています。
4.これを右へ回すと、風が強くなります。/ これを左へ回すと、風が弱くなります。
シーリングファン(天井に設置する扇風機)がある教室だと、実演しながら例文を提示します。
「風」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「angin」です。
第24課
1.誰にお祈りを教えてもらいましたか。
返ってくる答えは「父」であることが多いです。
2.友だちはプルサがありませんでした。わたしは友だちにプルサを送ってあげました。
「プルサ」は「pulsa」、プリペイド携帯などの残高です。自分の残高を、他の番号に送ることができます。
第25課
1.Gantenginを飲んだら、ハンサムになります。
「antagin」という風邪薬をもじった、「Gantengin(顔をかっこよくする)」という薬の画像がネット上に出回っています。
2.Angkot/Opletが来ても、乗りません。
「Angkot/Oplet」は乗り合いのミニバス。地方によって呼び方が違います。
わたしの町では「危ない」というイメージがありますし、わたし自身、強盗の被害に遭ったことがあります……。
もちろん、それ以来一切乗らないようにしています。
3.ビザがなくても、日本へ旅行にいくことができます。
いい時代になったものです、と言いたいところですが、ビザなしでの渡航は、eパスポートを持っていることが条件。
費用が普通のパスポートの約2倍かかる上、ジャカルタを含む3都市でしか作れないので、なかなか厳しいものがあります。
まとめ
今回は、わたしが『みんなの日本語初級』の授業で使っている(使っていた)例文(第21課〜第25課)をご紹介しました。
他にも、こんな記事を書いています。よろしければ、またお立ち寄りください!