
一時帰国を10回以上したことのあるサトです。
一時帰国におすすめのSIMとして、よく名前を聞くLINEMOと楽天モバイル。
わたしは両方とも1年以上使っており、違いを熟知しているつもりです。
この記事では、一時帰国を念頭にLINEMOと楽天モバイルを比較します。
かんたんな選び方は、次のとおりです。
もう少し詳しく知りたい場合は、「LINEMOか楽天モバイルか選ぶポイント」をご覧ください。
また一時帰国に特に重要な項目を比較すると、次の表のとおりになりました。
LINEMO | 楽天モバイル | |
---|---|---|
初期費用・解約手数料 | 0円 | 0円 |
一時帰国中の費用/月 | 3GB:990円 20GB:2,728円 | 〜3GB:1,078円 〜20GB:2,178円 20GB〜:3,278円 |
ギガを使い切った後 | 低速でネットが使える | 20GBを超えると月3,278円で使い放題 |
国内通話料/30秒 | 22円 (LINEの通話は使い放題) | 22円 (アプリでかけ放題) |
維持費/月 | 990円 | 1,078円 |
本人確認書類 | パスポート・運転免許証・マイナンバーカードなど | 運転免許証・マイナンバーカードなど |
支払方法 | クレカ・銀行振替・PayPay | クレカ・デビットカード・銀行振替・楽天ポイント |
海外で申込 | 可 ※1 | 可 ※1 |
海外で解約 | 可 ※2 | 可 |
回線品質 | いつでもどこでもネットが速い | いつでもどこでもネットが速い |
5G基地局数 | (2023年4月) | 65,000以上(2023年6月) | 10,129
海外での利用 | ネット/通話/SMS可 ※2 | ネット/通話/SMS可 |
利用停止 | なし | あり |
オススメ度 | ||
公式サイト |
※1 申込は海外で、利用開始(開通)の手続は日本で行います。
※2 海外での解約や利用には「世界対応ケータイ」への加入が必須です。新規申込の場合、加入できるのは利用開始から5か月目以降です。また加入手続は基本的に日本で行う必要があります。
以下では、LINEMOか楽天モバイルか選ぶポイントをご紹介。
さらに比較項目を大きくコスパ・手続・利便性の3つに分けて解説します。
LINEMOか楽天モバイルか選ぶポイント
冒頭で、LINEMOか楽天モバイルのかんたんな選び方を、次のように紹介しました。
ここで少し詳しめに解説します。
安く済ませたいならLINEMO
LINEMOは月990円で一時帰国を乗り切る運用が可能です。
さらにキャンペーンで、半年間は実質無料で使えるチャンス!

なので、安く済ませたいならLINEMOがおすすめです。
月990円で一時帰国を乗り切る方法は、次のとおりです。
- 3GB・月990円の「ミニプラン」を契約
- 3GBを使い切ったあとは低速(300kpbs)でガマン
- 連絡はできるだけLINEを使う(トーク・通話し放題のため)
月990円で使えるのは3GBですが、使い切ったあとも低速でネットが使えます。
「低速」と言っても、YouTubeがなんとか見られるレベル。
さらにLINEMOはLINEのトーク・通話が使い放題なのも見逃せません。
このあたりをうまく活用すれば、月990円で一時帰国を乗り切れます。
さらに、キャンペーンでミニプラン(月990円)が6か月も実質無料で使える太っ腹ぶり!

安く済ませたいならLINEMOは強い味方です。
ガンガン使いたいなら楽天モバイル
一方、楽天モバイルは次の特徴があるため、ガンガン使いたい場合におすすめです。
- 20GBを超えると月3,278円でギガ使い放題
- アプリ(Rakuten Link)利用で国内通話料無料
以前は電波に不安がありましたが、今は4Gの人口カバー率が大手3社と同じ99.9%になりました。
なので安心して使えます!
5GについてはLINEMOと大きな差があります。詳しくは「5G基地局数」をご覧ください。

楽天モバイルはガンガン使いたい場合におすすめです。
LINEMOと楽天モバイルをコスパで比較
LINEMOと楽天モバイルのコスパに関する比較表は次のとおりです。
LINEMO | 楽天モバイル | |
---|---|---|
初期費用・解約手数料 | 0円 | 0円 |
一時帰国中の費用/月 | 3GB:990円 20GB:2,728円 | 〜3GB:1,078円 〜20GB:2,178円 20GB〜:3,278円 |
ギガを使い切った後 | 低速でネットが使える | 20GBを超えると月3,278円で使い放題 |
国内通話料/30秒 | 22円 (LINEの通話は使い放題) | 22円 (アプリでかけ放題) |
維持費/月 | 990円 | 1,078円 |
公式サイト |
比較項目を1つずつ見ていきましょう。
初期費用・解約手数料
LINEMO/楽天モバイルとも、初期費用・解約手数料はゼロです。
解約手数料がゼロの会社は珍しくないのですが、初期費用までゼロというのはまだまだレア。

両社ともがんばってくれています!
一時帰国中の費用
一時帰国中の費用は、次のとおりです。
LINEMO | 楽天モバイル |
---|---|
3GB:990円 20GB:2,728円 | 〜3GB:1,078円 〜20GB:2,178円 20GB〜:3,278円 |
LINEMOはプランが2つあり、使えるギガがあらかじめ決まっています。
2023年11月現在、LINEMOはPayPayがもらえるキャンペーンを実施中。
990円のプランが6か月も実質無料で使えます!
一方、楽天モバイルは使ったギガに応じて料金が決まるシステム。20GBを超えると自動的に使い放題になります。

これだけ聞くと楽天モバイルのほうがよさそうですが、ケースバイケースです。
ギガ数に気をつけていないと、思っていたより高くなることがあるからです。
20GB未満(2,178円)で抑えようと思っていたのに、20GBをちょっと超えて3,278円になった、とかですね。
LINEMOはギガを使い切っても、自動的に課金されることはありません。
次で詳しく見てみましょう。
ギガを使い切った後
ここでは、ギガを使い切った後にどうなるかを比較します。
といっても、楽天モバイルは「ギガを使い切る」という概念がありません。

20GBを超えると自動的に使い放題になるので!
一方、LINEMOは決まったギガを使い切っても、低速で使えます。
「低速」がどれぐらいかはプラン次第でして、次のとおりです。
料金/月 | ギガ数/月 | 制限中の速度 |
---|---|---|
990円 | 3GB | 300kbps |
2,728円 | 20GB | 1Mbps |
990円のプランは300kbpsですが、この状態でもYouTubeがなんとか見られました。
そのときの様子を動画に撮っていますので、ご覧ください。

快適とは言えませんが、許容範囲ではないでしょうか。
音楽ストリーミングやサイトの閲覧などはさほどストレスを感じず使えました。
さらに、LINEのトークや通話(音声・ビデオ)は使い放題です。
LINEについては速度制限がかかることもありません。
LINEMOなら、月990円で一時帰国を乗り切ることもじゅうぶん可能です!
LINEMOはギガを使い切ったあと、550円/GBで追加購入もできます。
国内通話料
国内通話料は、LINEMOも楽天モバイルも22円/30秒です(スマホの標準アプリで通話した場合)。
LINEMOはLINEのトークや通話が使い放題なので、うまく使って節約しましょう。

音声通話もビデオ通話も、いつでも高速で使えます!
一方、楽天モバイルは、Rakuten Linkというアプリを使えば、国内通話が無料でかけ放題。
市外局番で始まる番号や、070・080・090など、幅広い番号に対応しています。
維持費
海外でも番号をキープするには、次の維持費がかかります。
LINEMO | 楽天モバイル |
---|---|
990円 | 1,078円 |
とはいえ2社とも海外でも使えるので、ただの「維持費」とは呼べないかもしれません。
海外でできることは、あとで解説しますね。
LINEMOと楽天モバイルを手続で比較
LINEMOと楽天モバイルを手続で比較した結果は、次の表のとおりです。
LINEMO | 楽天モバイル | |
---|---|---|
本人確認書類 | パスポート・運転免許証・マイナンバーカードなど | 運転免許証・マイナンバーカードなど |
支払方法 | クレカ・銀行振替・PayPay | クレカ・デビットカード・銀行振替・楽天ポイント |
海外で申込 | 可 ※1 | 可 ※1 |
海外で解約 | 可 ※2 | 可 |
公式サイト |
※1 申込は海外で、利用開始(開通)の手続は日本で行います。
※2 海外での解約や利用には「世界対応ケータイ」への加入が必須です。新規申込の場合、加入できるのは利用開始から5か月目以降です。また加入手続は基本的に日本で行う必要があります。
順に見ていきましょう。
本人確認書類
申込に使える本人確認書類は、次のとおり(日本国籍の場合)。
LINEMO | 楽天モバイル | ||
---|---|---|---|
運転免許証 | |||
マイナンバーカード | |||
旧型パスポート | ※ | ||
新型パスポート | ※ | ※ | 楽天モバイルについては補足あり |
住民基本台帳カード | ※ | ※ | |
身体障がい者手帳 | ※ | ||
養育手帳 | |||
精神障がい者保健福祉手帳 | |||
運転経歴証明書 | |||
健康保険証 | ※ |
※は、住民票などの補助書類が必要ということです。また、「◎」「◯」などの記号の意味は次のとおりです。
LINEMO→物理SIM申込・eSIM申込の可否を示しています。
◎:両方OK
◯:物理SIMのみOK
△:eSIMのみOK
✕:両方不可
楽天モバイル→本人確認書類アップロード・AI本人確認(eKYC)の可否を示しています。
◎:両方OK
◯:アップロードのみOK
最大のポイントは、LINEMOなら旧型パスポートだけで申し込める点!
旧型パスポートは、後ろからめくると次の画像の「所持人記入欄」があります。

ちなみに楽天モバイル公式サイトには、パスポートの要件として「所持人記入欄のアップロードが必要」という趣旨のことが書いてあります。
新型パスポートには「所持人記入欄」がないため、使えるかどうかわからず。
公式に問い合わせてみたところ、「おそらく大丈夫だが公式サイトの情報からすると弾かれる(受け付け不可の)可能性もある」とのことでした。
一度試してみて、ダメなら他の書類で申し込みましょう。
支払方法
支払方法は次のとおりです。
申込の際に支払方法の登録が必要なため、こちらで比較しています。
LINEMOはキャンペーンで付与されたPayPayでも料金が支払えます!
一方、楽天モバイルは期間限定ポイントも使えるのが魅力的です。

ここでも、両社ともがんばってますね。
海外での申込
海外での申込は、両社ともオンラインで可能です。
ただ、開通手続(利用開始手続)は日本でしかできないのでご注意ください。
LINEMOなら海外で申し込んでおいて、日本の空港で開通することができます!
その際、次のアプリがあると開通手続がめちゃくちゃスムーズになるのでおすすめです。
海外での解約
海外での解約も、両社とも対応しています。
ただ、LINEMOは新規契約の場合は注意が必要です。公式サイトには次のとおり書いてあります。
世界対応ケータイ(国際ローミング)に加入していれば、ご案内ページよりお手続き可能です。世界対応ケータイ(国際ローミング)に未加入の場合はお手続きできませんので、必ず渡航前に解約のお手続きをお願いします。
LINEMO公式サイトより引用しました。
この「世界対応ケータイ」は、課金開始の5か月後にようやく加入できるからです。
と言っても、解約せず番号をキープするなら問題にはなりません。
一方、楽天モバイルは、物理SIMで契約した場合、解約後にSIMを返送する必要があります。

公式によると返却期限はないとのことでしたが、次の一時帰国の際に忘れず返すようにしましょう。
LINEMOと楽天モバイルを利便性で比較
LINEMOと楽天モバイルを利便性で比較した結果を表にまとめました。
LINEMO | 楽天モバイル | |
---|---|---|
回線品質 | いつでもどこでもネットが速い | いつでもどこでもネットが速い |
5G基地局数 | (2023年4月) | 65,000以上(2023年6月) | 10,129
海外での利用 | ネット/通話/SMS可 | ネット/通話/SMS可 |
利用停止 | なし | あり |
公式サイト |
「回線品質」から見ていきましょう。
回線品質
LINEMOも楽天モバイルも、人口カバー率は99.9%です。
両社とも自社回線を使っているので、時間帯に関わらず高速でネットが使えます。
他社回線を借りているサービスだと、平日昼間などは遅くなる傾向があります。
楽天モバイルは以前は「つながりにくい」という評判がありましたが、その点は克服済み。
ただ、5Gへの対応は遅れている印象です。次項で解説します。
5G基地局数
5Gの基地局数は、LINEMOが楽天モバイルを圧倒しています。次のとおり、6倍もの差がありますからね……。
実際に使っていても、LINEMOはずっと5Gですが、楽天モバイルはほぼ4Gです。
楽天モバイルで「5G」になることもありますが、すぐ4Gに戻ることが多く、「こんなもの」と思って使っています。
ちなみにスピードテストの結果は次のとおりです。
平日の朝8:30ごろ、3回ずつ測定しました。単位はMbpsです。

10倍以上の差があってビックリしました……!
楽天モバイルは4Gという点を考慮する必要はあります。
とはいえ、同じ場所・同じ日・同じ時間帯で5Gが使えるサービスと使えないサービスがあり、スピードの差も相当あるというのは事実です。
海外での利用
LINEMO・楽天モバイルともに、海外でネット・通話・SMSが可能です。
LINEMOの場合、海外での利用には「世界対応ケータイ」への加入が必須です。
加入は無料ですが、新規契約の場合、課金開始の5か月後まで待つ必要があるのでご注意ください。

MNPならすぐ加入できます!
また、楽天モバイルが使えるのは70以上の国や地域ということで、LINEMO(220以上)と比べると3分の1程度。
とはいえ、海外でも月2GBまで無料で使えたり、海外→日本に無料で通話できたりと、何かとお得です。
対象の国や地域は、楽天モバイル公式サイトでご確認ください。
利用停止
楽天モバイルは、長期間(180日間)利用がないと、利用停止の可能性があります。
まあ、海外にいる間も使っていれば問題はないのですが。
LINEMOは、そもそも利用停止の心配はありません。
まとめ
この記事では、一時帰国を念頭にLINEMOと楽天モバイルを比較しました。
かんたんな選び方は、次のとおりでした。
LINEMO・楽天モバイルについてまとめた記事もあります。


また、一時帰国用のSIMを比較した記事もありますので、よろしければご覧ください。

ご参考になれば幸いです!