この記事を読んでいただいているということは、おそらくご自身も読書がお好きなんだと思います。
そして、こんな悩みを抱えているかも知れませんね。
「本を読んでも、内容を思い出せないことがある」
……と。
そして今回、こんなことが表紙に書いてある本を見つけました。
「マネするだけで、誰でも、どんな本でも! (中略)内容を忘れない」
それが、今からレビューする本です。
この記事では、『東大読書』という本をご紹介します。
無料で内容を知る方法も、あとでお伝えします!
著者の西岡 壱誠氏について
ではまず、本書の著者である西岡 壱誠氏(以下、「西岡氏」)をご紹介しましょう。
西岡氏は、本書を書いた時点で現役東大生でした。
それだけでもすごいのですが、西岡氏はただの東大生ではありません。
西岡氏には、こんなエピソードがあるんですよ。
- 高校時代は偏差値35
- 東大に2回チャレンジするも不合格
- とある「読み方」を実践し、東大合格
- 東大で1973年から続く学内書評誌の編集長を務める
- マンガ『ドラゴン桜2』に情報提供を行うプロジェクトリーダーも務める
偏差値35から大逆転で東大に入り、東大でも大活躍の西岡氏。
そのカギとなった読書術が、この本で紹介されているというわけです。
本書の良い点
わたしが本書を読んで「いいな」と思った点は、次の3点です。
- 「内容を忘れない」読み方がわかる
- 自分の読み方のチェックができる
- (教師の立場で)読解指導のヒントが得られる
詳しく見ていきましょう。
①「内容を忘れない」読み方がわかる
まず、「内容を忘れない」読み方がわかる点。
これは、どんな読み方なのでしょうか。本書には、次のように書いてあります(太字はサトによる)。
東大生は、受動的に本を読むのではなく、本と対話・議論しながら、能動的に本を読みます。だからこそ、「知識を自分のものにして、同時に地頭力も身につける」ことができるのです。
西岡壱誠著『東大読書』(2018年 東洋経済新報社)より引用しました。
「知識を自分のものにする」から「忘れない」ということですね。
そして、本書では「能動的」な読み方が詳しく紹介されています。
「能動的」な読み方=手と頭を使いまくって読む
本書は、「能動的」に読む方法がステップバイステップで教えてくれます。
注目すべきなのは、ほぼ全てのステップで「書く」作業がある点。
次の表のとおりです。
ステップ | 書く作業 |
---|---|
装丁読み | 本のタイトルから引き出した情報を付せんに書く |
仮説作り | 「目標」などを付せんに書く |
質問読み | 重要な質問をノートに書く |
追求読み | 疑問をノートに書く |
要約読み | まとめをノートに書く |
推測読み | 次の節・章の内容を推測してノートに書く |
パラレル読み | 2冊の本の共通点・相違点を付せんに書く |
クロス読み | 複数の本で議論が分かれるポイントをノートに書く |
答え合わせ | 「仮説作り」で書いた内容を修正する |
アウトプット要約 | 本の「帯コメント」を書く |
自分なりの結論を出す | なし |
表の中には「何のことを言ってるの?」と思う部分もあると思いますが、詳細は本書に譲りますね。
とにかく「書く」作業の多さにご注目いただければと思います。
一言で言うと、「手と頭を使いまくって読む」わけですね。
これだけやれば、たしかに記憶に残りそうです。
②自分の読み方のチェックができる
次に、自分の読み方のチェックができるのも、本書の魅力です。
たとえば、わたしは本によっては「ほんまかいな」とか「根拠が弱いなあ」などと(心のなかで)ツッコミを入れながら読むことがあります。
でも、本書によると、ツッコミを入れるのは、むしろいい読み方なんだとか。
ちょっと引用しますね。
本当に必要なのは、「どうしてこうなんだろう?」「なぜ、こう言えるんだろう?」と、「常に質問を考えながら読む姿勢」 なんです。
西岡壱誠著『東大読書』(2018年 東洋経済新報社)より引用しました。
本書で紹介されているステップのうち、できていないことも多々ありましたが、できていることもあって自信になりました。
③(教師の立場で)読解指導のヒントが得られる
最後に、(教師の立場で)読解指導のヒントが得られるのも本書の良い点です。
わたしは日本語教師をしていて、試験対策として読解の指導をすることもあります。
でも、本書にはもっとわかりやすい説明があったんです。
文章や本を「魚」にたとえ、次のように書いてあるんですよ。
どんな文章でもどんな本でも、最初から最後まで1本、「骨」になる「主張」が通っている のです。スタートからゴールまで、方向は定まっているわけです。そして、その「骨」になる「主張」に、さまざまな「身」がついている。先ほど紹介した、例や根拠などです。
西岡壱誠著『東大読書』(2018年 東洋経済新報社)より引用しました。
次回、読解を担当したら、この説明をパク……いや、参考にさせてもらおうと思っています。
また、展開を予測しながら読む方法も4パターン紹介してくれていて、こちらも役立つこと間違いなし。
無料で内容を知る方法
ここまでお読みいただいて、『東大読書』を読んでみたいと思われているかも知れませんね。
でも、貴重なお金を払う価値があるかどうかは迷いどころだと思います。
ご安心ください。無料で内容を知る方法がありますので!
それは、次の2つです。
- Kindle Unlimitedの無料体験
- Audibleの無料体験
両方とも、Amazonのサービスですね。
少し補足します。
Kindle Unlimitedの無料体験
まず、読み放題サービスであるKindle Unlimitedの無料体験です。
無料体験期間は30日間。
この期間内に解約すれば、お金は一切かかりません。
ただし、本書は期間限定で読み放題対象になっています。
気になるなら、お早めにどうぞ!
Audibleの無料体験
それから、オーディオブックの聴き放題サービスであるAudibleの無料体験を利用する手もあります。
Audibleでは、本書の内容を朗読したものを聴くことができます。
こちらもKindle Unlimitedと同じく、無料期間(30日)内に解約すれば、ゼロ円で利用できます。
Kindle Unlimitedの無料体験が終わっている場合や、耳からの読書を試してみたい場合はおすすめです!
まとめ
この記事では、『東大読書』という本をご紹介しました。
本書の良い点は、次のとおりでしたね。
- 「内容を忘れない」読み方がわかる
- 自分の読み方のチェックができる
- (教師の立場で)読解指導のヒントが得られる
無料で内容を知る方法もあるので、詳細はぜひご自身の目(耳)でお確かめください!
ちなみに、無料で読む方法としてKindle Unlimitedをご紹介しました。
Kindleの電子書籍は無料アプリでも読めるのですが、わたしはKindle端末を使い続けています。
その理由は、次の記事にまとめてあります!
また、Kindle端末を比較した記事はこちらです。