
今回は、インドネシア語の「見る」と、関連する言葉をご紹介します。
【1】lihat / melihat
まず、一番基本になるのが「lihat / melihat」。これは日本語の「見る」に当たります。
日常会話では、「me」のない「lihat」という形がよく使われます。
チャットなどではさらに「h」もない「liat」という形も見かけます。「liat」が会話で使われているかどうかは、正直よくわかりません。

物理的に「見る」場合はもちろん、「様子を見る」なんていう場合にも使われます。
Maaf tadi tak lihat HP.(ごめん、さっき携帯見てなかった。)
Kita coba lihat dulu ya.(様子を見てみましょう。)
【2】nonton / menonton
次にご紹介するのは、「nonton / menonton」。
これは映画やテレビ、試合、コンサート、演劇などを「見る」場合に使われます。動きのあるものをずっと見ている感じですね。

「nonton / menonton」単独で、「映画を見る」という意味で耳にすることが多いです。
「melihat」と同じく、日常会話では「me」のない「nonton」がよく使われます。
Kita nonton yuk! (映画見ようよ! )
Saya jarang nonton TV.(テレビはあまり見ない。)
それから、サッカーのワールドカップの時期になると、カフェなどで「nonbar」というイベントが開催されます。
これは、nonton baren(一緒に観戦)」を省略したものです。
もちろん、テレビでの観戦ですが。
【3】menatap
3つ目は、「menatap」。これは日本語の「見つめる」「ジロジロ見る」に当たります。

わたしは日常会話ではあまり聞かないのですが……。
わたしは昔インドネシア語留学をしていて、当時使っていた本に、こんな例文を見つけました。
Mengapa ia menatap wajahku seperti itu? (なんであの人、わたしの顔をあんなにジロジロ見てくるんだろう。)
『Pelajaran Bahasa Indonesia untuk TIngkat Madya Cakrawala Indonesia』より引用
インドネシア人の友だちによると、日常会話で「見つめる」と言いたいときは「melihat-lihat」でOKだそうです!
【4】memandang
4つ目は、「memandang」です。これは日本語の「眺める」。

日常会話ではこれもあまり聞かず、むしろ派生語の「pemandangan(眺め、景色)」を耳にすることのほうが多いです。
Pemandangannya bagus! (いい眺め!)
また、話はそれますが、「memandang」は「pandang」という言葉から派生しています。
この「pandang」の最後に「an」をつけると「pandangan」になるのですが、これは「見方、考え方」という意味。
日本語もインドネシア語も「見る」と「考える」が共通の意味を持っているというのは、興味深いです。
【5】melirik
最後は、「melirik」。これは「横目で見る」という、日本語では一語で表せない言葉です。こういう違いがあるのって、おもしろいなあ、と思います。

わたしは日本語教師をしているので、試験監督もするのですが、たまにこの言葉を使います。カンニングを試みる学生が少なからずいるんですよね……。

Jangan melirik!(カンニングすんな! )
まとめ
今回は、インドネシア語の「見る」と、関連する言葉をご紹介しました。
表にまとめておきます。
No | インドネシア語 | 日本語 |
---|---|---|
1 | lihat / melihat | 見る |
2 | nonton / menonton | (映画などを)見る |
3 | menatap | 見つめる |
4 | memandang | 眺める |
5 | melirik | 横目で見る |
ご参考になれば幸いです!
また、オススメのインドネシア語学習法をまとめた記事もあるので、よろしければ!!