この記事では、日本語の教科書『まるごと日本のことばと文化』の登場人物のひとりである「野田さん」をご紹介します。
基本データ
まず、野田さんの基本データから。
- フルネーム : 野田 まこと(初級2かつどうL1)
- 趣味:クラシック音楽鑑賞(初級1かつどう/りかい L2 初級2かつどうL17)
- その他の趣味: 将棋と読書(初級1りかいL2)
- 好きな食べ物: 魚(入門りかいL5)
- 神田在住(初級2りかいL1)
- 毎朝5時起き(入門りかいL9)
わたしの職場の学生には、「おじいさん」の名で親しまれていて、人気があります。
次は、その人気の秘密を探ってみます。
サービス精神旺盛
まず、野田さんは、サービス精神旺盛です。
初登場シーンでは、国際交流パーティーっぽい場に、紋付羽織袴で出席する野田さん(入門かつどうL3)。
これは「外国の方に、和服を知ってもらいたい」というサービス精神の表れだと思います。
このパーティーでは、佐藤さんがやはり着物を着ていますが、あべさんと山田さんはドレスですし、田中さんはスーツ姿です。
また、田中さんの誕生日を覚えていて、キムさんに「お祝いをしませんか」と提案(初級1りかいL18)。
ここにもサービス精神があふれています。
ただ、キムさんがパーティーを提案したところ、「どこでしますか。お寿司屋さん?」と若干自分の好みに走ってしまっていますが……。
「田中さんはメキシコ料理が好きだと思います」と一蹴(?)されてしまいます。
そして、その田中さんのパーティーでは、「かっこいい時計」をプレゼント(初級1りかいL18)。
自然体
それから、野田さんは自然体で、変に格好をつけるところがありません。
大学のときアラビア語を勉強したらしいのですが、「今もできますか」と聞かれて「できますよ……たぶん。」と自信なさげに答えています(初級1かつどうL9)。
また、カーラさんに、とある日本人の画家がどこで生まれたか聞かれて、まず「私も知りません。」と即答(初級2りかいL17)。
相手をリスペクト
また、「サービス精神」「自然体」ともつながるのですが、野田さんは相手へのリスペクトにあふれています。
先ほどご紹介した、田中さんの誕生日パーティーの相談シーンでは、「田中さんはメキシコ料理が好きだと思います」と言われ、その提案を即受け入れています(初級1りかいL18)。
それから、ストレスで眠れないときには、「寝る前に静かな音楽を聞くといいですよ」とアドバイスを受け、「やってみます」と言っているのですが……(初級1かつどうL15)。
クラシック鑑賞が趣味の野田さんは、とっくにやってるんじゃないかと思うんです。
それでも相手を尊重して「やってみます」と答える。
しめるところはしっかりしめる
そんな野田さんですが、しめるべきところはしっかりとしめます。
パーティーっぽい場で、くのさんが「のどがかわきました」「もう、飲み物飲んでもいいですか」と騒ぐと、「乾杯する前に飲んじゃいけませんよ」と、たしなめています。
ネットも使う
最後に、人柄以外のところですが、野田さんは、けっこうインターネットを使っているようです。
たとえば、ネットショッピングを時々利用しています(初級2かつどうL11)。
また、先ほどもご紹介したシーンですが、カーラさんに日本人の画家の出生地を聞かれた際には、「インターネットで調べたら、わかるかもしれませんよ。」と提案(初級2りかいL17)。
まとめ
この記事では、日本語の教科書『まるごと日本のことばと文化』の登場人物のひとりである「野田さん」をご紹介しました。
『まるごと』の登場人物だけでなく、学生にも人気がある理由があらためてわかった気がします。
わたしも「こんな年のとり方をしたい」と思えてきましたし。