この記事では、『まるごと日本のことばと文化 初級1A2 かつどう』第9課「日本語は はつおんが かんたんです」の授業で行った活動をシェアします。
この課のテーマは外国語学習。なので、世界の日本語学習者数と、その推移をグラフにしてみました。
プリントを作った背景
まず、プリントを作った背景についてご説明します。
学生に知ってほしかったのは次のポイントです。
- 世界(日本以外)に日本語学習者はどのくらいいるのか。
- インドネシアに日本語学習者はどのくらいいるのか。
- ②は、世界的にはどのくらいの規模か。
グラフの作成にあたっては、毎度おなじみ(?)国際交流基金さんのサイトにあった、日本語教育機関調査を参照しました。
プリントの内容
プリントは、A4サイズ1枚で、グラフは2枚になりました。パワポのデータはこちらでダウンロード可能です。若干レイアウトなどがずれる可能性もありますが……。
それはさておき、こちらがプリントです。まずは、1枚目のグラフ。
質問を書き出してみます。
(グラフの)①〜③は、どの国だと思いますか。 下から選んで、◻に書いてください。
選択肢は3つあり、「a. インドネシア」「b. 韓国」「c. 中国」でした。
ちなみに、答えは以下のとおりです。
- c. 中国
- a. インドネシア
- b. 韓国
そして、こちらが2枚目のグラフです。
プリント1枚目の2015年のデータに、2006年、2009年と2012年のデータも加えて変化を見てもらおうと思いました。
質問は、以下のとおりです。
1.インドネシアは、いつ2番目になりましたか。
2.インドネシアで日本語を勉強する人の数は、これからどうなると思いますか。どうしてですか。
2.の「どうなるか」については選択肢を作りました。「増える」「減る」「変わらない」の3つですが、これで答えやすくしたつもりです。
ちなみに、1枚目の答えが2枚目を見ればわかってしまうので、1枚目が終わってから2枚目を配布しました。
答えは以下のとおり。
1.2012年
2.(自由解答)
学生の反応
この授業に来てくれた学生は4名。
1枚目のプリントでは、4名中3名が、インドネシアの学習者数が世界で2番目に多いというのを言い当てていました。
世界で2番目ということについては、意外には思っていなかったようです。インドネシアの人口自体、世界で4番目に多いからかもしれません。
そして、2枚目。1.の質問(インドネシアの日本語学習者数はいつから世界第2位になったか)には全員正解。
2.の質問(インドネシアの日本語学習者数は今後どうなるか、どうしてか)については、3名が「増える」、1名が「減る」と答えました。
「増える」理由としては「インターネットなどで勉強できるから」という鋭い指摘があり、「たしかにそうやなあ」とうならされました。
国際交流基金さんの調査は、日本語「機関」調査なので、学校などに通わず、自分で勉強している人は調査対象外。
その説明はしていなかったのですが、かえって発想が自由になってよかったのかもしれません。
「減る」理由としては、「テレビで日本のアニメよりも韓国ドラマをよく見かけるようになったから」という答えがありました。
わたしはテレビを見ない(つけても砂嵐……)ので、普段まったくアンテナをはっていない情報が得られるのは本当にありがたいです。
まとめ
この記事では、『まるごと日本のことばと文化 初級1A2 かつどう』第9課「日本語は はつおんが かんたんです」の授業で行った活動をシェアしました。
『まるごと』そのものについてはこんな↓記事を書いていますので、よろしければどうぞ。
ご参考になれば幸いです!