今回は、わたしが『みんなの日本語初級』の授業で使っている(使っていた)例文(第36課〜第40課)をご紹介します。
全ての文型をカバーしているわけではないので、ご了承ください。また、インドネシア、特にイスラム教徒が多い町での状況を反映した例文が大半です。そのまま使うのが難しい場合でも、例文づくりのヒントになれば幸いです。
目次の例文をクリックしていただければ、補足説明もご覧いただけます。
なお、最近はわたし自身、『みんなの日本語初級』を使って授業をすることはほぼなくなり、代わりに『まるごと』をよく使っています。
第36課
1.いつでも携帯が使えるように、毎日充電します。
「充電します」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「mencas」です。
2.スラバヤからマドゥーラまで、車で行けるようになりました。
2009年に橋ができました。
3.どこでもインターネットが使えるようになりました。
インドネシアでも、スマホがかなり普及しています。
4.寝る前に携帯を見ないようにしています。
「なかなか寝られませんから」と、理由も言っています。
第37課
1.ネイマールはスニガに蹴られました。
2014年、サッカーワールドカップでの出来事です。
「蹴ります」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「menendang / tendang」です。
🇧🇷談話🇧🇷
「キャリア終了寸前だった」…ネイマール、2014年W杯での“悪夢”を回想https://t.co/9dLl4NNkxv
ネイマールは、2014年W杯でコロンビア代表DFスニガから背中にひざ蹴りを受けて負傷しました。 pic.twitter.com/F4bFyrr5F0— サッカーキング (@SoccerKingJP) 2016年7月12日
2.ネイマールはスニガに背中を蹴られました。
1.の続き。「背中」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「punggung」です。
3.アグスさんは警察に呼ばれました。アグスさんは警察に顔と名前を覚えられました。
ヘルメットをかぶらないでバイクに乗るアグスさんの物語です。
4.砂糖はインドネシアでたくさん使われています。
みんな、甘いものが大好きです。
5.『Laskar Pelangi』は日本語に翻訳されました。
『Laskar Pelangi』はインドネシアで大ヒットした小説。映画にまでなりました。
第38課
1.Youtubeを見るのは楽しいです。
2.夜、一人でAngkot/Opletに乗るのは危ないです。
「Angkot/Oplet」は乗り合いのミニバス。地方によって呼び方が違います。
3.○○さんはSMSを打つのが早いです。
わたしの場合、自分の電話番号を学生に伝え、とある言葉を打ってSMSを送るように言います。
で、一番早い人の名前を「○○」に使っています。
「打ちます」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「mengetik / ketik」です。
4.携帯を充電するのを忘れました。
5.日本でミーゴレンを売っているのを知っていますか。
日清が出していました。
6.日本人はアボカドに醤油をつけて食べるのを知っていますか。
若干長いので、応用編です。インドネシアでは、アボカドはジュースにしてチョコレートなんかも入れて甘くして飲むのが普通。
なので、刺身みたいにして食べるというと、みんなびっくりします。
ちなみに「アボカド」は未習ですが、だいたいみんなわかってくれます。インドネシア語では「alpukat」。
7.「のび太さん、ごめんね。携帯を見てしまったんだけど、あのLINEの女の人、誰?」「友だちだよ。僕が一番好きなのは、しずかちゃんだよ。」
しずかとのび太の会話。「しずかちゃん」を強調するシチュエーションですね。のび太としずかは付き合っているということにしています。
第39課
1.携帯の電池がなくなって、困りました。
「なくなります」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「habis」です。
2.携帯が充電できなくて、困りました。
停電(mati lampu)という場面設定。「充電します」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「mencas」です。
3.エアコンが使えなくて、大変でした。
こちらも停電(mati lampu)という場面設定。
4.暑くて、寝られませんでした。
しつこく停電(mati lampu)という場面設定です。
5.インターネットが遅くて、You Tubeが見られませんでした。
まだ停電シリーズ。停電していても携帯でネットはできるのですが、ものすごく遅くなります。
6.停電で、冷蔵庫の肉が腐ってしまいました。
実話です。「停電」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「mati lampu」です。
7.火事で煙がたくさん出ます。
「煙」は未習なので、事前に導入しています。インドネシア語で「asap」です。
わたしの住んでいる地域は、煙害がひどくなることがあります……。
第40課
1.どうして携帯が使えないか、わかりません。
2.プルサがいくらあるか、確かめます。
「プルサ」は「pulsa」、プリペイド携帯などの残高です。
3.日本でヤクルトはいくらか、知っていますか。
わたしの町では、5本で9,000ルピア(70円弱)です。
4.日本のお菓子をもらいましたが、ムスリムが食べられるかどうか、わかりません。
「ムスリム」はインドネシア語で「Muslim」です。
5.お菓子の会社に、ハラルかどうか聞きました。
4.の続き。実話です。と言っても、アルコールやブタ由来の成分が入っていないかどうかまでの確認ですが。
ちなみに、「ハラル」はインドネシア語で「Halal」です。
まとめ
今回は、わたしが『みんなの日本語初級』の授業で使っている(使っていた)例文(第36課〜第40課)をご紹介しました。ご参考になれば幸いです!