今回は、わたしが『みんなの日本語初級』の授業で使っている(使っていた)例文(第31課〜第35課)をご紹介します。
全ての文型をカバーしているわけではないので、ご了承ください。また、インドネシア、特にイスラム教徒が多い町での状況を反映した例文が大半です。そのまま使うのが難しい場合でも、例文づくりのヒントになれば幸いです。
目次の例文をクリックしていただければ、補足説明もご覧いただけます。
なお、最近はわたし自身、『みんなの日本語初級』を使って授業をすることはほぼなくなり、代わりに『まるごと』をよく使っています。
第31課
1.もうお祈りをしましたか。いいえ、まだしていません。
この課はネタが不作です……。
第32課
1.インターネットのパッケージを使ったほうがいいですよ。
2.携帯はモールで買わないほうがいいですよ。
1と2は、インドネシアに来たばかりの日本人に、携帯についてのアドバイスをしているというシチュエーションです。
「パッケージ」「モール」は未習ですが、だいたいわかってくれます。それぞれ、インドネシア語で「paket」「mal」です。
3.インドネシアの経済は、もっとよくなるでしょう。
人口推移(予想)のグラフなども見せています。
4.友だちは忙しいかもしれません。
5.プルサがないかもしれません。
6.わたしのことが嫌いかもしれません。
4〜6は、「友だちにSMSを送りましたが、返事がありません。」というシチュエーションです。
5.の「プルサ」は「pulsa」、プリペイド携帯などの残高です。
第33課
1.さわぐな。金を出せ。
コンビニ強盗のセリフです。
2.火を消せ。逃げるな。
山火事の消火活動中という場面設定です。
3.これは、おじいさんやおばあさんはここに座ってもいいという意味です。
4.これは、ここにドリアンなどを持って来てはいけないという意味です。
3と4は、ちょっと長いので、応用編です。
わたしが撮影した写真もありますので、よろしければお使いください。
ちなみに4の写真では、ドリアンの他に、マンゴスチンもお断り、となっています。
マンゴスチンの場合はニオイというよりも、皮をむいた後に出てくる赤い色素が問題になるのかもしれません。
そうでなければ「果物の王様(ドリアン)」と「果物の女王様(マンゴスチン)」に対する嫉妬でしょう。
第34課
1.JKT48はAKB48が踊ったとおりに踊りました。
わたしの場合、「恋するフォーチュンクッキー」のAKBバージョンと、JKTバージョンのビデオを少しずつ見せています。
2.○○に教えてもらったとおりに、お祈りをしています。
学生に聞くと、○○は「父」であることが多いです。
3.ヘルメットをかぶってバイクに乗ります。/ ヘルメットをかぶらないでバイクに乗ります。
わたしの住んでいる町では、けっこうな割合で、ノーヘルでバイクに乗っている人を見かけます。
「ヘルメット」「バイク」は未習ですが、学生はだいたい分かってくれます。それぞれ、インドネシア語で「helm」「motor」です。
第35課
1.MRTができれば、もっとよくなると思います。
2.交通が便利なら、もっとよくなると思います。
1も2も、ジャカルタに来たばかりの日本人に、「ジャカルタはどうですか」と聞いているという場面設定をしています。
まとめ
今回は、わたしが『みんなの日本語初級』の授業で使っている(使っていた)例文(第31課〜第35課)をご紹介しました。ご参考になれば幸いです!